「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

レジリエンス外来.63

未来は、明日から始まるものではありません。

未来は、今から始まるものです。

今を生きることが、未来を生きることなのです。

死ぬまでは、生きることができるのです。

別れの時が来るまでは、一緒にいることができるのです。

そのことを、金井師と清水先生から学びました。

金井師からは、日本の歴史と伝統芸能のなかから日本独自の死生観を学びました。

清水先生からは、精神腫瘍学というアメリカで生まれて間もない学問を通じて、というよりも、がんという病気独特の死生観を学びました。

がんは、部位や進行程度にもよりますが、死ぬまでに時間に余裕がある病気です。

例えば、私の5年生存率は5%です。

つまり、私の病状の過去であれば、過去の5年間で100人のうちで5人しか生き残ったことが事実です。

けれども、生きるか死ぬかは、半々です。

つまり、5年生存率は、誰でも50%なのです。

それが私がたどり着いた「死生観」です。

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