「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

コントレイル66

あめゆじゆ とてちて けんじや けんじ兄ちゃん みぞれをとってきてちょうだい 宮沢賢治の「永訣の朝」の一節です。 宮沢賢治の妹(とし子)が死の床にいる。 けれども、賢治には妹に何もしてあげられない。 そんな賢治に、妹は「みぞれをとってきて」と頼み…

コントレイル65

┿痛みを薬でコントロールすることへの抵抗感 稲垣麻由美さんの著作「人生でほんとうに大切なこと」(KADOKAWA)の第七章に、鎮痛剤についての記述があります。 この中に、 「薬で消えた痛みは、どこに行くのか」 という私と清水先生との問答があります。 痛…

コントレイル64

がん宣告に伴って「五年生存率」というものを伝えられる場合があります。 「五年生存率」は、腫瘍の位置や転移の場所などで過去のデータから算出される、いわゆる統計値です。 この統計値に、がん患者が苦痛を覚えることは本当にたくさんあります。 例えば …

コントレイル63

清水研さんの朝日新聞での連載が始まりました。 世界的なコロナ禍とは、 死を遠ざけてきた現代人に対して、 死なないつもりで生きている現代人に対して あらためて「死の存在」を意識させるものなのかもしれません。 そんな中、「心に蓋をしない」と説く清水…