「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

レジリエンス 5

それは偶然の再会でした。 稲垣麻由美さんの著作「人生でほんとうに大切なこと」の第1話、 ─妹へ「ありがとう」のネックレス。駆け抜けた二十一歳。 の主人公である小宮聖斗さん(仮名)のお母さんと、再会したのは 今週水曜日の清水先生の精神腫瘍科外来折…

レジリエンス 4

私はこの文章を2019年の6月現在に書いています。 つまり、 2015年6月の4年後 「5年生存率5%、死亡率95%」宣告が成立しなかった(あと1年ありますが) 時点で、当時を振り返ってこの文章を書いています。 未来のある時点から過去の軌跡を振り返って語…

レジリエンス3

「死生学」とは、死についての科学だそうです。 ネットで調べると ──「死生学」が対象とするのは、人間の消滅。死である。 とありまして。 「死ぬと人間は消滅するのか」 私は衝撃を受けました。 「死んだらどこにいくのだろうか?」 私はそんなことを考えて…

レジリエンス2

がん専門の精神科医としての清水先生に出会った時 私は死ぬことばかりを考えていました。 けして、死にたいと思っていたわけではありません。 しかし、死を受け容れるしかない と思い込もうとしていました。 私を縛りつけたのは「5年生存率5%」という数字…