2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧
誰かの役に立ちたい。 そう思っていました。 そして、病気になって考えました。 残された時間を、どう使えばよいのだろうか? 私が考えていた「誰か」とは誰のことだったのか? 考えたあげくに思いついた誰かとは、家族であり友人でした。 つまり、私の大切…
「人は死んだら、どこにいくのだろう。」 肺がんの宣告を受け容れた時、私が考えたことはそのことでした。 朝、目覚める時に、「あ、まだ生きてた」と思っていた時のことです。 (この感覚は今もありますが、シンドイのでだんだん気にならないようになります…
言葉は記号の一つですが、人は言葉に縛られます。 私は長い間「医療麻薬」という言葉に縛られていました。 5年前の入院時から、オピオイド系の鎮痛剤を使っています。 これはアヘンに含まれるアルカロイドのデバインから合成される半合成麻薬です。 麻薬及…
私と清水先生との対話は続きます。 「千賀さん、どんな人にも自分だけの物語があります。 かけがえのない一人ひとりの物語です」 「先生は、患者さんが思い残すことなく逝くことができれば、報われますか?」 「私たちは自分たちの達成感を診察の目的にして…
人生でほんとうに大切なこと がん専門の精神科医・清水研と患者たちの対話 清水研先生の言葉は続きます。 「死の社会学いう視点から見ると、産業革命以降、日本では宗教を失い、 死からも遠ざかって、人間はなぜ生きるのかということを日々考えなくなった と…
清水先生は、私の”希望”についての話に対して、以下のように応えています。 人生でほんとうに大切なこと がん専門の精神科医・清水研と患者たちの対話 「例えば、私の中でも千賀さんと同じかもしれませんが、 素晴らしい業績を上げて注目されたいとか、 この…
坂本竜馬については、コントレイル86でも登場しました https://resilience.hatenablog.jp/entry/2020/07/12/173115 竜馬がゆくのなかの竜馬の 「世に生を得るは事を成すためなり」 という言葉は、私だけでなく多くの人の人生の指針ではないかと思います。 何…
天に意思がある。 としか、この若者の場合、おもえない。 天が、この国の歴史の混乱を収拾するためにこの若者を地上にくだし、 その使命がおわったとき惜しげもなく天に召しかえした。 この夜、京の天は雨気が満ち、星がない。 しかし、時代は旋回している。…
稲垣麻由美著「人生でほんとうに大切なこと」 人生でほんとうに大切なこと がん専門の精神科医・清水研と患者たちの対話 第三版の重版出来したとの連絡を受けました。 2017年10月に初版、2019年に第二版、そして2020年に第三版と、 ロングセラーとなりそうな…
↑本文とはあまり関係ありません。 クスリの話が続きます。 医療麻薬の服用は、入院初日になります。 入院時の診断は、手術不能・化学療法(抗がん剤・放射線治療)を施す。 5年生存率5%を20%に引き上げる。 というものでした。 医療麻薬投与の判断は主治…
↑写真は記事とは無関係です。(サナギから還った胡蝶の気分ではあります) プロチゾラム(商品名:レンドルミン)という睡眠導入剤の服薬が始まったのは 2015年9月からの入院当時からです。 肺がん患者ばかりの病室は、互いの咳のためになかなか眠れないので…