「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

コントレイル69

竹内整一氏は、佐野洋子さんの「100万回生きたねこ」も、この著書の中で紹介しています。

 

かつて、我が家の本棚にあったこの絵本は、子どもたちの成長と何度かの引越しのために無くなっていました。

我が家の全員が読んでいた絵本ですが、私だけはその内容を忘れていました。

 

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)

 

━ある雄ねこがいて、その猫は100万回死んで100万回生き返ってきたと。

 ところがそれが、ある雌ねこを愛して、そしていっぱいの子どもをつくる。

 しかし、その雌猫に死なれて泣きに泣いて、結局死んでしまうが、今度は生き返らなかった、と。

 

 その雄ねこは、こちらの世界でほんとうに生きた。

 その生というものをまっとうした、ということになったのではないか、と思います。

 だからもう再び生き返る事はなかったということではないのか、と。

 そして、この絵本の最後のページに描かれている風景についての印象的な記述があります。