コントレイル.38
「死を覚悟した人間」
といってもさまざまかもしれません。
清水先生と出逢った頃の私は、
死から逃れられないことを知って、金縛りのように立ち尽くしている頃でした。
「人生でほんとうに大切なこと」
の第四話に描かれる言葉。
「将棋で人生を語るとしたら、手数は確かに違うかもしれませんが、誰もが詰んでいるのではないでしょうか」
実は、これこそが「人生でほんとうに大切なこと」なのかも知れません。
私が死んだ後も世界は変わらない。
そのことを悲しむ必要はない。
何故なら、誰もが死ぬことになっているのだから。
そのことに早く気づくこと。
自分の「死生観」を早く持つこと。
人生でほんとうに大切なこと、は、
死に様をきちんと決めることです。
死に様とは、そのまま生き様になるのだから。
私は、清水先生と出逢って「どんな風に死にたいか」を、決めることができました。
だからこそ、どんな風に生きたいかがはっきりとして、そのまま毎日を過ごすことができるようになりました。
まさに、死に様は生き様になるのです。