レジリエンス外来.34
泣いてしまう私を、私はとめることができません。
ただでさえ私の身体は治らない病気を抱えています。
身体だけでなく、心までポンコツになってしまった。
私は私自身に絶望しました。
さらに、私を激しい痛みが襲います。
その痛みを忘れるには、医療麻薬を使うしかない痛み。
私の絶望感は深まるばかりでした。
しかし、残された時間を、絶望感の中で費やすわけにはいきません。
私には、家族や大切な人たちがいます。
大切な人たちを遺してゆく私は、
せめて、彼らの中には「幸せな私」の記憶を遺したい
と思いました。
けれども、私の残された時間は短い。
こうして、私は清水先生のレジリエンス外来に救いを求めました。
レジリエンス外来は、私の最後の希望でした。
私の前には清水先生。
そして、私の背後には稲垣先生。
稲垣先生には私の全てを記していただきたくて、
私の受診に同席していただきました。
そこでも私は泣いてしまうのです。
稲垣先生の前でも泣いてしまうのです。