「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

5%の5年間.6 死んだらどうなるのか?

人生でほんとうに大切なこと がん専門の精神科医・清水研と患者たちの対話

 

さて、『がん転移が起きるまでは働く』というトリガーが決まったところで

私は死んだ後のことを気にしはじめます。

 

死後の始末、葬式だのなんだのではなく、

人は死んだら何処にいくのだろうか?という疑問です。

 

人は死んだらゴミになる。

という論があります。

死んでしまったらそれでお仕舞い。物質的に燃やされてお終い。

 

人は死んだら何処かに行く。

という論もあります。

霊魂が、天国だの地獄だの、どこか遠い処に行くというものです。

 

いわゆる『死生観』というべきものでしょうか。

 

それらを調べたり人の話を聴いたりするうちに、

我が親友が、とてもしっくりくる死生観を教えてくれました。

40年来の付き合いのある親友が相手でも、

意外と死生観について語り合う機会は少ないものです。

 

能楽師である彼が教えてくれた死生観とは、意外といえば、意外なものでした。

そして、それは、実は日本に古来からある死生観だったのでした。