コントレイル16
「5年生存率」という基準があります。
患者のがんの病状を過去のデータから評価する基準といえるかも知れません。
2015年の9月に、私のがんは「5年生存率5%」と評価されました。
私は「5年生存率5%ということは、5年死亡率95%だ」と思いました。
ですから、2015年から2020年の間に、私はこの世からいなくなるものだと思いました。
そのことを受け容れることは、簡単ではありません。
さらに、身体的な「痛み」にも襲われます。
私は心と身体の痛みに、苦しみました。
絶望的なまでに苦しみました。
しかし、そんな私は精神腫瘍医清水研先生のサポートを受けることで、苦しみから脱することができました。
二人に一人が、がんになる時代。
ですが「精神腫瘍医」の存在さえ知らない人がいます。
しかし、一方で精神腫瘍学が、まだ若い学問であることから、精神腫瘍医の絶対数が少ないことも事実です。
私が精神腫瘍医のサポートで救われたことは、
とても「幸運」だった、ということになります。
私は私の「幸運」を他の人にも手にして欲しいと思いました。
そのためには、
誰かが精神腫瘍医の重要性を伝える必要がある。
その「誰か」に私はなりたい。と、思いました。
がん患者本人が、精神腫瘍医のサポートを受けた当人が、実際に起きた変化を伝えることが、
精神腫瘍医のサポートが患者やその家族にとって、
いかに効果があることを伝えることになるかも知れない。
そんな想いで、このブログを続けています。
病気の発現から4年が過ぎました。
ついに2020年を迎えることができました。
「残りの時間を大切に使いたい」
その想いは、ますます強くなりました。
今年もよろしくお願いします。