コントレイル.43
私が稲垣麻由美さんが、精神腫瘍学に携わってくれたことを「幸運」と断言するのは、
私は稲垣さんの「学歴」を知らずに「精神腫瘍科の話を書籍にしたい」と相談したからなのです。
そうなんです。
臨床心理士を目指して、系統的に心理学などを学んだ人だから稲垣さんを選んだ、というようなわけではありませんでした。
選んだ稲垣さんが、偶然、必要とされる最低限以上の知識を持っていた。
そのおかげで、「精神腫瘍学の入門書」が登場することになった。
私が稲垣麻由美さんがこの本に携わってくれたことを「幸運」と断言するのは、こういう理由からなのです。
やがて「人生でほんとうに大切なこと」は、「もしも一年後、この世にいないとしたら」を連れてくることになったのです。