「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

コントレイル.48

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私と同じく清水先生の外来患者である「みひろさん」は、

「人生でほんとうに大切なこと」を通じて、私と知り合いました。

みひろさんが本のPOPを作って清水先生に見せてくれたことがきっかけで、みひろさんが私にメッセージをくれました。そして同じ日に清水先生の外来を受診して出会いました。

振り返ると、私には「患者仲間」はいません。

入院中はカーテンを閉め切って独りでコッソリと泣いていましたから、同じ病室の患者との会話もありませんでした。

スカしたいけすかない野郎だと思われていたと思います。

さらに

私自身は「がんの治療は完了した」という認識でおりました。

それは「抗がん剤新薬開発の治験」に参加した結果、

新たな治療をするには報告が必要であることと、

私の「痛み」は、がん由来のものではないらしい。

という思いから、

私のがん治療は完了した。

という認識を持ってしまいました。

そう言えば、「がんサバイバー」という言葉も

今ひとつピンときません。

私にとってがんは、「5年生存率5%」という死の宣告という意味が大きすぎたからかも知れません。

とにかく、そんな私の患者仲間のみひろさんが、最近、メッセージをくれたのです。