レジリエンス外来.24
がんセンターで毎日がん患者と向き合う清水研医師は、
「日本で一番たくさんのがん患者の物語を聴いた医師」と、呼べるかもしれません。
一方我らが「文筆家」稲垣麻由美さんは、かつて、たくさんの「成功者」の物語を聴いてきました。そして、稲垣さんは「成功者」になる人たちのある「共通点」を見出したそうです。
稲垣さんは考えます。
この「共通点」は、「成功するための条件」のようなものかもしれない。
それならば、成功をめざす人に、稲垣さんがこの「共通点」を「足して」あげれば、(あるいは「引いて」あげれば)、その人が成功する応援ができるかもしれない。
その考えた稲垣さんは、文筆活動を続けるかたわら、
「ブランディングプロデューサー」としての活動を始めました。
私が知っている稲垣麻由美さんは、「ブランディングプロデューサー」としての稲垣先生でした。
かつて、私は仕事でメンタルケアのプログラムを作ったことがあります。
その折に、プログラムの参加者がプログラムが終わっても、彼の彼女の心の支えになる「おみやげ」が欲しいと考えました。
プログラムに参加してしばらくは、強くなってメンタルも、時が過ぎると弱まってしまいます。
弱まるのではなく、元に戻るのです。
けれども「おみやげ」があれば、形になる「おみやげ」があれば、メンタルが強くなった体験を思い出してくれるかもしれない。
その「おみやげ」を提供していただいたのが、稲垣先生でした。
私が稲垣麻由美氏をチームの「文筆家」に選んだのは、
彼女が清水研医師と同じように、たくさんの人から、たくさんの物語を聴き取った人だからです。
稲垣麻由美先生は、そういう「文筆家」なのです。