5%の5年間 10 死んだらどうなるのか?
コロナ禍の下での国立がん研究センター中央病院は、面会禁止が続いています。
私は幸いにしてこの5年間は、命を無くすことはありませんでした。
勿論、これからのことはわかりません。
新型コロナウイルスでの肺炎は、容態が急変することが知られています。
肺門部にある腫瘍は悪性ではなくなったとしても、存在します。
5%だった5年生存率は、今では他の人と同じ、
生きているか死んでしまうかの二択なので、50%だと思います。
それでも、5年間、死ぬことについて、じっくりと考えることができました。
死について、何かを理解したり悟りを開いたわけではなっけれども
それでも、死について様々なことを考えることができました。
そのおかげで、死ぬことに対する恐怖心は、随分と薄くなったように思います。
「千賀さん、わからないことは怖いですよね」
清水研先生の言葉が、理解できます。