「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

レジリエンス外来.27

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私の祖父は胃がん、父は食道がんで亡くなりました。

私のDNAにはがんで死ぬ遺伝子が引き継がれています。

ですから、私が肺がんで死ぬことは、自然なことです。

私はそう思いました。

ところで、私のがん病巣は心臓の裏側にあるとのことで、がん細胞の摂取が困難とのことでした。それで最初の病院では「開胸して細胞の摂取をします」と言われました。

私は最初の病院で治療するつもりでした。

がんの治療は、手術ならば上手い下手があるかも知れませんが、放射線だの抗がん剤だのの化学療法ならば、どの病院でも変わりはないでしょう。

それに、家から近い方が、家族にも便利ですから。

死ぬ準備を進めるのにも都合が良いでしょうからね。

ところが、意外にも妻が反対します。

セカンドオピニオンを受けようというのです。