「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

レジリエンス外来.32

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「戦地で生きる支えとなった 115通の恋文」

この本で描かれる「戦地」とは、

夫が戦う文字通りの「戦地」と、妻が一人で娘を育てる「戦地」の、二つの場所を示しています。

その二つの「戦場」を妻が夫に送る「恋文」が結びます。

「この本は「戦争の本」ではない」

国立がん研究センター中央病院の四人部屋の、カーテンで仕切った区画の中で、私はそう思います。

それは後に稲垣先生に 「書いて欲しいのは「がんの本」ではないのです」 と訴えた同じ思いだったのかもしれません。

稲垣麻由美さんは「命」を伝えるために言葉を紡ぐ文筆家なのでした。

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