「人生でほんとうに大切なこと」 精神腫瘍医との対話

「5年生存率5%」のがん患者が、がん専門の精神科医と共に歩んで来た「絶望の淵から希望の星まで」の道程

レジリエンス外来.40

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「人は死んだら、何処に行くのだろう」

「死んだら、この痛みはどうなるのだろう」

 私がそんなことを考えるようになったのには、

「医療麻薬」と関係があるのかも知れません。

発現以来、2カ月近く苦しめられた痛み。

私は、医療麻薬のおかげで、その痛みが「消えて無くなる」ということを体験していました。

痛みを鎮めるのが、鎮痛剤。

そして、がんの疼痛を鎮める為には、医療麻薬を鎮痛剤として用います。

その効力は、痛みを「鎮める」というよりも、「消し去る」と表現する方が適当なように感じます。

「消えた痛みは、何処に行くのだろう?」

私は、そんなことを考えるようになりました。

「死にたくない」

そう思っていたからだと思います。

「死にたくないけど、死を受け入れなければならない」

そう思っていたからだと思います。

しかし、受け入れる方法がわかりません。

日本で一番沢山のがん患者の話を聴いている清水先生ならば、その方法を教えてくれるのではないか?

そんなことを期待しました。

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